2020年2月3日月曜日

コナンくんカワイイ

 最近、U-NEXTという動画配信サービスでアニメ『名探偵コナン』を第1話から見ています。コナンのアニメは今でも続いていて、毎年公開される映画は、今日本で一番人気のあるアニメ映画なんじゃないかなと思います。



 そんなコナンのアニメが始まったのが、1996年の1月8日(Wikipedia調べ)。僕が生まれた約一年後のことです。つまり、今年で24年目というわけですね。こんなに長く続いていることからも、コナンのアニメがとても人気があることが分かりますよね。



 ところで、コナンのアニメについての感想を見ていると、コナンくんについて「カッコいい」と感じている方が多いようです。たしかにコナンくんはカッコいいですよね。特にそれが顕著に表れるのが劇場版。いつもの名推理っぷりだけでなく、犯人に立ち向かうその威勢のよさ、なんとしても被害が出るのを食い止めようと奔走するコナンくんの姿に、僕たちは「カッコいい」と思うのです。



 でも、僕はむしろコナンくんを「カワイイ」という目で見ることをオススメしたいです。よく考えてみてください。コナンくんこと工藤新一は高校二年生の17歳です。社会的にはまだギリギリ子どもとされる年齢でありながら、彼は普段からとても大人びた言動を繰り返しています。しかも工藤新一はAPTX4869という薬を飲まされて小学一年生の姿に戻っています。その「小学一年生」の子どもがあんな大人びた雰囲気を出しているという姿は、僕は「カッコいい」というよりも「カワイイ」と感じられてしまうのです。なぜか。



 それはコナンのアニメを見てみると分かります。上記のぼくの文を見返してみると、僕はいちいち「コナンの”アニメ”」と、「アニメ」であることを強調しています。漫画のコナンとは違うということを言いたいのです。当然ですが、漫画のコナンくんは動いていないのに対して、アニメのコナンくんは動いています。漫画をアニメにするためには、一コマ目でのコナンくんのポーズと、二コマ目でのコナンくんのポーズとをつなぐ動きを考えて描き込まないといけません。アニメを見ていると、“今”しゃべっているキャラ以外はピタッと止まっているシーンが多く見受けられます(演劇でもそうですね)。これは、視聴者の目線を今しゃべっているキャラに集中させるためと、アニメーターの方々の作業を減らすためという2つの目的が考えられます(あくまで僕の想像です)。



 それにも関わらず、今しゃべってはいないキャラ以外のキャラが動いていることもあります。そのキャラの動きが次のシーンにつながるからだったり、後のシーンのための大事な伏線だからだと思われるのですが、他のシーンに全くつながらない関係ない動きをしているキャラがいることもあります。いわゆる「遊び」です。絵コンテの人や演出家や、はたまたアニメーターの気まぐれなのか分かりませんが、そういう「遊び」がときおりアニメ上に現れることがあります。そしてそういう「遊び」が一部の視聴者にウケて、ネットでの会話の種になるという現象は、近年のSNS界隈などでは日常茶飯事といってもいいでしょう。




 そして、コナンのアニメでも似たような「遊び」があります。それがコナンくんの動きです。コナンでは、コナンくんが殺人事件の現場に入るもすぐに小五郎に追い出されるというお決まりの流れがあります。それは漫画でも同じです。漫画では小五郎につまみだされて不貞腐れている顔を描いたり、殴られていたがってる描写をすればそれで終わりなのですが、アニメだとそうはいきません。小五郎につかまって投げ出されたのだとしてら、コナンくんが宙を飛んでいく様子をちゃんと書かないといけないのです。つまり、コナンくんが小五郎の手から投げ出されてから床に落ちるまで、もしくは落ちた直後は、「遊び」の余地があるのです。



 ここで、アニメ『名探偵コナン』の第27話(第1シーズン)「小五郎の同窓会殺人事件(前編)」をご覧ください。死体がある部屋でコナンが小五郎につかまれて廊下まで連れ出されて床に投げ出されるのですが、その時のコナンくんの動きに注目です。コナンくんが見事着地を決めています。原作にはそのような描写はありません。これこそ、アニメ化における「遊び」です。



 僕がここで言いたいのは、アニメ独特の「遊び」っておもしろいよねってことではなくて、コナンくんの動きに「遊び」が足されたコナンくんってカワイイよね! ってことです。繰り返しになりますが、コナンくんは「小学一年生」の姿で高校二年生以上の大人にまで“背伸び”をしています。それだけでもカワイイのに、そこに「遊び」が足されることによってより「子どもらしさ」もしくは「小学一年生らしさ」が際立つのです。これが非常にいい。

ちゃんちゃん

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